元ネタ系の記事は過去にメガテンではトライしてみたけど、今回はペルソナシリーズからペルソナ3で主人公たちが扱うペルソナについて元ネタになった神話や伝説からインスパイアされてるのかを解説してみようと思う。
ペルソナ3のリメイク作品が2024年の2月に発売予定なのでそれに向けて予習の意味で記事を作成してみたので元ネタが気になる人は参考にしてみてほしい。
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オルフェウス
主人公が最初に扱う初期ペルソナ。
初期ペルソナということもあって耐性も無く弱点が2つもあるからとにかく使いづらい。
しまいにはこの後に紹介するタナトスの方がメディアでの紹介が多く、オルフェウスは影が薄い。
モデルはギリシャ神話に登場する伝説的な詩人・音楽家であり、彼の名はその卓越した音楽の才能と悲劇的な愛の物語で知られているオルフェウスが元ネタになっている。
オルフェウスはアポロンから竪琴を授かり、その演奏は人々や動物、さらには木々や岩々まで魅了するほどの美しさを持ち、彼の音楽は自然の力をも動かすほどの力を持っていたと言われている。
有名なエピソードが愛する妻エウリュディケを冥府から取り戻そうとした物語。
ある日彼女は蛇に噛まれてしまい、その毒によって命を落としてしまう。
エウリュディケの死に打ちひしがれたオルフェウスは、彼女を取り戻すために冥界へと旅を決意。
生者が冥界に入ることは前例のないことだったが、オルフェウスの悲しみに満ちた歌と竪琴の音楽は、冥界の神々や亡霊たちをも感動させたんだ。
冥界の王ハデスと女王ペルセポネは、オルフェウスの願いを聞き入れ、エウリュディケを生き返らせることを許す。
ただし一つの条件、それは「冥界を出るまでの間、オルフェウスは後ろを振り返ってはならない」というもの。
ルフェウスはエウリュディケと共に冥界を後にたが、出口の直前で彼女の足音が聞こえなくなったため、彼女が本当についてきているのかと不安になり、後ろを振り返ってしまう。
その結果、エウリュディケは再び冥界へと引き戻され、二度と彼のもとへ戻ることはなかった。
オルフェウスがエウリュディケの死を嘆き悲しみ、冥界への旅から帰還した後、彼は自らの竪琴の音楽に没頭した。
しかし、彼の美しい音楽は多くの女性たちを魅了し、彼を追い求める者が後を絶たなかった。
ある日、彼を拒絶したことで怒った女性たちによって命を奪われてしまう。
オルフェウスの首は竪琴と共に海へと流され、首はレスボス島に漂着し手厚く葬り墓を建て、竪琴は天に昇り、星座として輝くこととなったと言われる。
これが星座の琴座の由来になっているんだ。
琴座は、夏の夜空に明るく輝く星座として知られ、特に「ベガ」という明るい星がその一部として目立っているのはオルフェウスの竪琴を象徴しているとされている。
ペルソナ3の主人公が扱うオルフェウスの顔と胴体のデザインが違うのはこの物語が深く関わっているんだ。
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タナトス
タナトスはギリシャ神話における死の神で、人々の命を終わらせる存在とされてる。
彼は恐れられることもある一方で、死を通じて人々に平穏と安息をもたらす役割も果たしているんだ。
タナトスは夜の女神ニュクスで子で他にもヒュプノス(睡眠の神)、エリス(争いの女神)、モイライ(運命の三女神)など、多くの重要な神々や神的な存在になっているんだ。
タナトスとヒュプノスは双子の兄弟として描かれることが多く、二人はともにニュクスの子として冥界に住んでいる。
タナトスは死を、ヒュプノスは睡眠をそれぞれ司っており、これは人間の生と死、眠りと覚醒というサイクルに深く関与していいると言われている。
死を象徴する神としてちょっと怖いイメージがあるけど、このタナトスがボコられるエピソードがある。
ある時、アルケスティスという女性が夫の命を救うために自らの命を犠牲にすることを決意する。
タナトスは彼女の命を奪うためにやってきたが、その場にヘラクレスが現れ、タナトスとの間で戦闘が繰り広げられヘラクレスはタナトスを打ち負かし、アルケスティスの命を救う話。
ちょっとあれ?って思うかもしれないけど、そもそもタナトスが冥府へ運ぶ魂は凡人だけ。
英雄を運ぶのはヘルメスの担当だからヘラクレスにボコボコにされてもしょうがないかもね。
とは言えペルソナ3の中で主人公が召喚するペルソナの一体としてのタナトスは、この死の神の二面性を象徴している一方で恐ろしい力を持ち、敵を圧倒する存在でありながら、他方では主人公自身の運命と死に対する深い洞察と受け入れのプロセスを表している。
実際ゲームの進行と共に明らかになる主人公の運命と、タナトスの象徴する死のテーマ性は、プレイヤーにとって深く考えさせられる部分であり、ゲームのストーリーとキャラクターの成長において重要な役割を果たしているしね。
メサイア
これはコミュニティ「審判」をMAXまで上げると作れるようになるペルソナ。
元になったメサイアはの救世主のこと。
「メサイア」はヘブライ語の「メシア」から来ており、直訳すると「油を注がれた者」という意味になる。
古代のイスラエルでは、王や祭司になる者には神聖な油を注ぐ儀式が行われていたらしい。
この言葉は、特にユダヤ教やキリスト教において神に選ばれた救世主や王を指す言葉として使われている。
キリスト教においては、「イエス・キリスト」を「メサイア」と呼ぶことが一般的。
新約聖書には、イエスが神の子として地上に降り立ち、人々の罪を赦すために十字架にかけられ、死後3日で復活したとの記述がある。
イエスはユダヤのベツレヘムで生まれ。
彼の生涯の中で多くの奇跡を行い病人を癒やし、死者を生き返らせるなどの奇跡を通じて、彼は神の力を示した。
また、彼の教えは「愛の大命令」を中心としており、人々に愛と許しの心を持つことを説いた。
ただイエスは、彼の教えや行動がローマ帝国やユダヤの宗教指導者たちと対立することとなり、最終的には十字架にかけられることとなったんだ。
この辺りはペルソナ3における主人公のペルソナ、メサイアはこの普遍的な救世主のイメージをゲームの中で表している。
主人公が直面する困難や犠牲、そして最終的な救済、ゲームのストーリーがクライマックスに向かうにつれて、その重要性、意味が増しているんだよね。
イオ
主人公のクラスメイト、岳羽ゆかりのペルソナ。
イオはギリシャ神話に登場する乙女で、彼女の物語はゼウスの愛と彼の妻ヘラの嫉妬を中心に展開されている。
イオはアルゴスの王インアカスの娘で、彼女の美しさに魅了されたゼウスは彼女に恋をした。
しかし、ゼウスは常に妻ヘラの監視下にあり、彼女との関係を隠すためにイオを白い雌牛に変えたんだ。
ところがヘラはゼウスの策略を見抜き、牝牛の姿のままの牧舎に閉じ込め100の目を持つ巨人アルゴスを雇った。
ゼウスはイオを救うため、神の使者ヘルメスを送り、アルゴスを眠らせて殺させイオを解放することに成功した。
その後イオは雌牛の姿のまま、ヘラの怒りから逃れるためにヨーロッパとアジアを放浪。
彼女はエジプトまで逃亡し、最終的にはゼウスは「もう二度と彼女と関わらない」とヘラに告げようやくイオを許し人間の姿に戻り、ゼウスの子エパポスを産んだ。
岳羽ゆかりのペルソナのイオが牛型の玉座みたいなデザインなのはこの辺りの伝承がモデルになっているみたいだね。
あまり岳羽ゆかりとの共通点が無い感じだけど、作中で両親について悩んでいる描写がある辺りはヘラから逃げるために放浪しているイオのイメージを反映しているのかな?。
イシス
岳羽ゆかりのイオが進化したペルソナ、イシス。
元ネタになったイシスはエジプト神話における重要な女神で、魔法、再生、母性、そして王権の象徴とされている。
有名なエピソードは夫のオシリスとセトとの関係。
イシスの夫オシリスは、彼の弟セトによって殺害され、ナイル川に投げ込まれた。
イシスは彼の体を探し求めたけどセトはオシリスの体を13の部分に切り分けてエジプト中に散らばらせてしまった。
イシスは再び彼の体の部分を探し、魔法を使ってオシリスを一時的に蘇らせたんだ。
イシスは魔法を使ってオシリスを蘇らせた際、彼との間に子供ホルスを産み、ホルスは後にセトとの戦いでエジプトの王となるんだ。
デザインが進化前のイオが鎖で繋がれているのに対してイシスは両手が翼になって自由や束縛からの解放をイメージしたような姿をしている。
確かイオになった辺りの岳羽ゆかりはそれまでネガティブな考えから前向き、ポジティブな思考になった描写があったしね。
ヘルメス
主人公のクラスメイト、伊織順平が扱うペルソナ。
元になったヘルメスはギリシャ神話における商業、旅行、盗賊、言葉、運動、羊飼い、そして死者の魂を冥界へと導く役割を持つ伝令神とされている。
ヘルメスはオリュンポスの神々の間で伝令としての役割を果たし、神々の意志や命令を人間や他の神々に伝える役目を持っている。
さしずめ、伝書鳩みたいな役割でデザインも人の形をした鳥っぽい姿のペルソナになっているね。
特にゼウスとの関りが深く、イオが牝牛の姿でのアルゴスの監視されていた際にアルゴスを殺害してイオを解放したのもヘルメスなんだ。
そう考えると岳羽ゆかりと伊織順平が仲が良いのも頷けるね。
またヘルメスは旅人や商人の守護神としても崇拝され英雄ペルセウスがメドゥーサを討つ際は、ヘルメスは彼に翼のあるサンダルを提供しその冒険をサポートしたんだ。
あまり伊織順平との共通点が無い感じがするけど、時に仲間に厳しい態度を取ったり、仲間を思う描写が描かれているなど良くも悪くも彼の中心とした物語も用意されている。
このペルソナは、順平の人間関係の重要性と、彼が仲間と共に成長するプロセスを描いており、プレイヤーにとって彼のキャラクターの理解を深める鍵となっている。
トリスメギストス
伊織順平のヘルメスの進化したペルソナトリスメギストス。
元ネタになったトリスメギストスはギリシャ語で「三倍偉大なる」という意味を持ち、古代エジプトとギリシャの神秘主義や哲学の交流を象徴する存在とされている。
トリスメギストスは、ギリシャの神ヘルメスとエジプトの神トートの特性を組み合わせた姿とされている。
トートは知識と学問の神であり、ヘルメスも同様に知識や言葉の神として崇拝されていたんだ。
この二つの神の特性が組み合わさることで、トリスメギストスは古代の知識と神秘主義の象徴となっている。
またギリシャの神ヘルメスとエジプトの神トートの統合された姿は「ヘルメス・トリスメギストス」とも呼ばれ、異なる文化と知識の融合を象徴しており、トリスメギストス自身が知識と智慧の追求における普遍的な価値を表しているみたい。
異なる神が統合された描写はペルソナ3でもそれと同じ感じで、チドリのメーディアと順平のヘルメスが融合したシーンがあったしね。
ヘルメス・トリスメギストスは「ヘルメス文書」という宇宙の起源や構造、神と人間の関係についての教えを提供した宇宙論や物質を変化させる技術や、精神的な成長を追求する神秘主義の中で、アルケミー(錬金術)の初期の教えとも関係が深かったりする。
これも伊織順平との共通点がほぼ無い感じかな?。
作中ではそこまで賢い感じの描写が無かったし、ペルソナのデザインも進化前との違いが分かりづらい。
ペンテシレア
外見は鉄仮面を被り鋼鉄の鎧を付けた二刀流の女王様な姿が特徴的で氷結魔法が得意な桐条美鶴の初期ペルソナ。
元ネタになったペンテシレアはギリシャ神話に登場するアマゾネスの女王で勇敢な戦士なんだ。
戦の神アレスとアマゾネスの女王オトレレの間に生まれ姉妹にはヒッポリュテ、アンティオぺがいる。
アマゾネスは女性だけの戦士の部族で、彼女たちは戦いの技術において男性に劣らないとされていたんだ。
言われてみれば桐条美鶴のペンテシレアは戦士っぽいデザインだよね。
そんなペンテシレアの最も有名なエピソードは、トロイア戦争への参戦した話。
彼女はトロイアの王プリアモスを助けるために、12人のアマゾネス戦士と共にトロイアに向かい、彼女の戦いぶりは勇猛で、ギリシャ軍を圧倒したんだ。
だけどトロイア戦争におけるペンテシレアの最期は、ギリシャの英雄アキレウスとの一騎討ちで幕を閉じるんだ。
彼女はアキレウスと激しく戦ったけど、最終的に彼に敗れ命を落とした。
伝説によれば、アキレウスはペンテシレアの兜を取ると彼女の美しさに魅了され、彼女に対する深い敬意と愛情を感じ殺してしまったことを後悔したという。
この兜を被っている姿がペルソナ3で登場するペンテシレアにデザインされているのかもしれないね。
アルテミシア
ペルソナ3における桐条美鶴の進化したペルソナとして登場するアルテミシアは、カリアのハリカルナッソスの女王として、その統治能力と戦略的な思考で知られている。
彼女は、ペルシャ帝国との同盟を築き、サルミスの海戦においてペルシャ軍の一部として参戦。
この戦争において、彼女はその勇敢さと独自の戦略で多くのギリシャ軍を打ち負かした。
アルテミシアは、その時代においては珍しい女性リーダーとして、多くの挑戦と困難に立ち向かった。
彼女は、男性が主導する社会において、女性としての立場を強化し、そのリーダーシップを示したんだ。
彼女の統治は、女性がリーダーシップを取ることの可能性と重要性を示すものであり、後の世代の女性リーダーたちにとってのロールモデルとなっている。
確かに桐条美鶴は作中でもリーダー的なポジションでチームを率先して引っ張っている印象もあるし。
ポリデュークス
ポリデュークスはギリシャ神話のディオスクロイ(神の双子)の一方で、彼の兄弟であるカストールと共に、双子の象徴として広く知られている。
ポリデュークスはゼウスの子で不死の存在とされ、拳闘家でもあるんだ。
この辺は真田明彦の戦闘スタイルが拳であることと共通しているね。
この双子の神々の最も有名な伝説は、ポリデュークスが自らの不死を兄弟と分け合い、共に半分の不死を解いて星になった。
この兄弟の物語は、ふたご座の星座に結びつけられ星座の2つの明るい星は、カストールとポリデュークスを象徴し星座の形は互いに手を取り合っている双子を描いていると言われている。
確かにこの後紹介するカストールを扱う荒垣真次郎とは同じ孤児院で育った幼馴染だし、血は繋がってはいないけど実の兄妹以上の絆が繋がっている感じもするしね。
カエサル
カエサルは真田明彦の進化したペルソナで、その名前と特質は古代ローマの指導者ガイウス・ユリウス・カエサルに由来している。
ガイウス・ユリウス・カエサルは、ローマ帝国の拡大と中央集権化に大いに貢献した人物で、彼の名前は「皇帝」を意味する言葉の起源となった人物でもあるんだ。
数ある有名なエピソードで紀元前49年、カエサルはローマへの帰還を決意したけど、当時の法律では将軍が軍を率いてルビコン川を渡ることは禁じられていたんだ。
カエサルはこの川を渡る決断を下し、その際に「賽は投げられた」(アレア・イアクタ・エスト)と言ったとされている。
この言葉は、取り返しのつかない決断を下したことを象徴しており、現在でもよく引用される有名なフレーズだよね。
そしてカエサルのもう一つの有名なエピソードとして忘れちゃいけないのが彼の暗殺事件。
紀元前44年3月15日、カエサルは元老院で多くの共謀者によって刺殺されました。この事件はシェークスピアの戯曲「ジュリアス・シーザー」が有名で、特にブルータスによる裏切りは文学と歴史の中で象徴的な瞬間となっているよね。
「ブルータス、お前もか」っと叫んだエピソードのことだね。
この暗殺は、ローマ共和政の終焉と帝政の始まりを象徴する出来事とされ、西洋史における重要な転換点になっているんだ。
真田のペルソナ、カエサルはシュッとしたスマートで騎士のデザインになっている。
右手には剣、左手に地球儀を持ち胸に空いた玉座に座った男がいるのは古代ローマで最大な野心家と言われていたカエサルの心の内を表現したものみたい。
パラディオン
桐条グループが開発した人型兵器「シャドウ制圧用兵装」アイギスが扱うペルソナ、パラディオン。
戦闘メインというよりバフで味方をサポートする役割に近いかな。
元ネタになったパラディオンはトロイアの都市を守護する女神アテナの像でトロイアの城壁の内部に安置されていた神聖な像がモデル。
このパラディオンを語る上でゼウスの額から生まれたアテナとのエピソードは外せない。
アテナとパラスは幼少期からの親友であり、互いに戦術や戦闘技術を磨き合った仲だった。
ある日、二人は友情の証として戦闘の模擬演習を行っていたんだけどゼウスは自分の娘、アテナが負けるのを恐れ空から巨大なアイギス(盾または鎧)を出現させた。
これによりパラスの注意が逸らされ、その隙をついてアテナが誤ってパラスを突き刺してしまった。
アテナは親友を誤って殺してしまったことに深い悲しみと後悔し、彼女はパラスを永遠に忘れないため、そして彼女の死を悼むためにパラスの姿を模した木像を作ったんだ。
この像が「パラディオン」と呼ばれ、ゼウスの神殿や後にはトロイアの都市に安置されることになる。
言われてみればペルソナ3のパラディオンは他のペルソナと違って無機質で生物感が無いしアイギスがパラディオンを使うのはちょっと皮肉めいているかな。
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アテナ
パラディオンがアイギスの進化したペルソナで上でも紹介したアテナと同一人物。
アテナは、古代ギリシャ神話における知恵、戦略、芸術、工芸の女神でゼウスの頭から全身武装したアテナが飛び出してきたとされるユニークな誕生秘話がある。
ペルソナ3でアイギスが扱うアテナも槍や盾を装備しているし全身武装しているデザインになっているね。
アテナにはパラディオンとの話以外にもユニークなエピソードがある。
アテナは、織物の技術に優れていたとされ、彼女の技術を誇りに思っていた。
しかし、ある日、アラクネという女性がアテナの織物の技術を超えると自称し、二人は織物の競技を行うことになったんだ。
アラクネの織物の技術は確かに素晴らしかったが、彼女が織った絵柄は神々を侮辱するもの。怒ったアテナは、アラクネを蜘蛛に変えてしまったという話があるんだよね。
ちょっと別のエピソードとして、アテネ市の守護神を決めるため、アテナと海の神ポセイドンは競争を行うことになった。
ポセイドンは、岩を打ち、塩水の泉を湧き出させた一方、アテナはオリーブの木を生やし、市民たちはオリーブの木の方が有益であると判断し、アテナをアテネ市の守護神とし都市に彼女の名前を冠することを決定した。
これがギリシャの首都「アテネ」の由来になっているんだ。
ケルベロス
世にも珍しい犬のコロマルのペルソナ。
伊織と同じく火炎系の悪魔だけど、こっちはムド系のスキルも覚える。
元ネタは地獄の番犬の異名でお馴染みのケルベロスがモデル。
数多くある悪魔が登場するゲームや漫画などではよく登場するから比較的メジャーな悪魔。
古代ギリシャ神話における冥府の入り口を守る3つの頭を持つ犬として知られているけど、頭の数は登場する作品によってバラバラ。
「真・女神転生Ⅲ」では頭は一つ。
「デビルメイクライ3」のケルベロスは3つある。
ケルベロスって聞く頭が3つの巨大な犬のデザインが多いけど時には蛇の尾や獅子の爪、多数の蛇の頭を持つとも言われている。
父テュポーンと母エキドナの息子で弟にオルトロスがいる。
冥府の神ハデスの忠実なペットであり、死者の魂が冥府から逃げ出すのを防ぐ役割を果たしている番犬。
逃げようとする者や侵入者には容赦しないが甘いお菓子が好物だったり、音楽を聴いてしまってまんまと侵入を許してしまったりと結構スキが多い。
ケルベロスの最も有名なエピソードで英雄ヘラクレスの12の試練の中の一つとして語られるもので、ケルベロスを冥府から地上に連れ出すという難題を与えられたんだ。
ヘラクレスはハデスの許可を得てケルベロスを無事に地上に連れ出しその後、冥府に返すことに成功した。
また、このペルソナ3の主人公が扱うオルフェウスとも深い関りを持っている。
オルフェウスが冥府に降りて愛する妻エウリュディケを取り戻す際に彼の美しい歌声とリュートの演奏でケルベロスを魅了し、冥府の入り口を通り抜けるエピソードがある。
ネメシス
小学生のペルソナ使い天田乾のペルソナとして登場。
ジオ系やハマ系以外に回復スキルも覚えたりと幅広く取得できるペルソナ。
モデルになったのは古代ギリシャ神話における報復と正義の女神、ネメシスが元ネタになっている。
彼女は人々の過度な誇りや傲慢、そして不正行為に対して報復を行う役割を持っている。
ネメシスは、しばしば羽を持つ女性として描かれ時には剣や天秤を持つ姿で表現されている。
これは彼女が正義を守り、不正行為に対して報復を行う役割を持っていることを示しているんだ。
ペルソナのネメシスとは全然似ていないけどね🤔。
ネメシスは、人々の過度な誇りや傲慢、そして不正行為に対して報復を行う役割を持っていたけど、これは彼女が社会の秩序や正義を守る存在であることを示している。
彼女は人々が正しい行動を取るように導くための警告としての役割も果たしているんだ。
ペルソナ3の天田乾も確かに正義感の強い少年だし重なる所もあるね。
有名なエピソードの一つは、ナルキッソスがある。
ナルキッソスは、自分の美しさに酔いしれ、多くの女性たちを拒絶していた。
拒まれた女性たちは傷つき彼の傲慢な態度に怒ったネメシスは、彼に罰を与えることを決意。
彼女は、ナルキッソスが自分の姿を映す水面に魅了され、自分自身に恋をしてしまうように仕向けたんだ。
結果、ナルキッソスは自分の姿から目を離すことができず、その場で命を落としてしまった。
ルキッソスが死んだあとそこには水仙(スイセン)の花が咲いていたことから水仙の花言葉が「うぬぼれ」、「自己愛」を意味する「ナルシシズム」、つまり「ナルシスト」の語源になっているんだ。
カーラ・ネミ
インドの太古の聖典ヴェーダにその名が記載されている女神。
その名は「時の輪の外輪」、「天球の外輪」、或いは「黒い森」を意味しているとされている。
両肩にある球体、「黄道十二宮(こうどうじゅうにきゅう)」は、天文学および占星術において、太陽の見かけの軌道である黄道を12等分した区間のことを指しいる。
カーラはサンスクリット語で「時間」、「死」、「黒」でネミは「車輪」を意味している。
調べてみて分かったのはこれぐらいで詳しいことはよく分からなった。
カストール
私立月光館学園の3年生の荒垣真次郎が使用するペルソナで物理スキルが多く、弱点も無いけど耐性も無いのが特徴。
元ネタになったカストールは古代ギリシャ神話に登場する英雄で、彼の双子の兄弟であるポリデューケース(またはポリュデウケス)とともに、ディオスクーロイ(神の双子)として知られている。
彼らの母はレダで、父はテュンダレオス王とされることが多いが、ポリデュークスの父はゼウスとも言われている。
このポリデュークスは真田が扱うペルソナと同一人物で、荒垣とは血は繋がっていないけどペルソナ的には双子の兄弟のようなポジションになっている。
ポリデュークスとカストールのデザインがよく似ているのはそのせいで、馬術の名手なの反映されているのがよく分かる。
双子って書いたけど実際の所はちょっと違っていて、この二人の誕生について母レダと白鳥のエピソードが関わっているんだ。
ゼウスは白鳥の姿に変身してレダに近づき彼女との間に子供をもうけた結果、レダは2つの卵を産み一つの卵からはゼウスの子としてポリデュークスとヘレネが、もう一つの卵からはテュンダレオスの子としてカストールとクリュタイムネストラが生まれたんだ。
つまりカストールじゃ人間として生まれたため不死じゃなく、ポリデュークスの父はゼウスとされ、彼は半神として不死の命を持っていたんだ(ややこしいけど)。
ポリデュークスの所でも書いたけど、最終的にカストールは戦いで命を落とした時、ポリデュークスは彼の死を悲しみゼウスに彼との間に死と生を共有するよう頼んだ。
ゼウスはその願いを聞き入れ、二人を天上げ星になった星座がふたご座になったんだ。
ペルソナ3では荒垣真次郎は残念な最期だったけどペルソナ3リロードではどうなるのかな?。
話のベースは変わらないみたいだけど、違う展開を期待しちゃう自分がいるんだよね・・・。
ルキア
私立月光館学園高等部2年生の山岸風花が扱うペルソナ。
このペルソナが直接、戦闘に参加することは無いけどタルタロス内の探索でオペレーションを行ったり、戦闘ではシャドウのステータスを確認できる「ハイ・アナライズ」などでサポートする形でメンバーをバックアップする。
モデルになったのは中世キリスト教の聖人で殉教者の「聖ルチア」が元ネタになっている。
伝説によれば、ルチアは若い頃からキリスト教への深い信仰を持っていて彼女は自らの持ち物や財産を貧しい人々に分け与えることで、キリストの教えを実践していんだ。
だけど彼女の信仰を理由に、彼女との結婚を望む男性を拒絶しキリスト教徒として逮捕され彼女の信仰を捨てるように強制されたんだ(当時はキリスト教がまだローマ帝国で公然と迫害されていた時代だったんだ)。
しかし彼女はそれを拒否し、さまざまな拷問に耐え伝説によれば目をくりぬかれても抵抗し続けたという。
最終的に彼女は処刑されてしまったけど、スウェーデンでは、最も日が短く、夜が長い時期に新しい光や日の出を祝う聖ルチアの日(12月13日)に「ルシア祭り」という祭りが行われる。
この祭りでは、白いドレスを着た若い女性がキャンドルを頭に乗せ、行列をつくって歌を歌いながら町を歩く。
この伝統は、暗闇の中で「光」を意味するルチアの象徴として今も行われている。
山岸風花が扱うルチアを見てみると顔が包帯でグルグル巻きになっているのは、このエピソードが元ネタになっているね。
ユノ
山岸風花が扱うルチアが進化した姿、ユノのモデルはローマ神話における主要な女神であり、ゼウスのローマ版であるユピテルの妻ユノ。
彼女は結婚、出産、女性の守護者としての役割を持つ女神として崇拝されローマの守護女神ともされ、ローマ帝国の繁栄や安全を見守る存在として重要な位置を占めている。
ユノは別名ヘラとも呼ばれ、ヘラクレスとの対立も有名なエピソードの一つ。
ヘラクレスは、ゼウスと人間の女性アルクメーネとの間に生まれた半神半人の英雄で、ゼウスの不貞を嫌うヘラは、ゼウスの庶子であるヘラクレスを特に憎んでいたんだ。
このため、ヘラクレスの生涯を通じて、彼にさまざまな試練や障害をもたらす。
例えば、ヘラクレスの12の功績(という名の無理難題な課題)の一つにヒュドラという多頭の怪物を退治する任務を受けることになったけど、このヒュドラはヘラによって育てられたとも言われ、ヘラクレスが戦っている最中に巨大蟹のカルキノスを送り込んで彼を邪魔しようとしたり姑息だったりする。
山岸風花が扱うペルソナにしてはあまり共通点が無い気がするけどね・・・。
ちなみにこのヒュドラとカルキノスは後にヘラによって星座に加えられそれぞれ「海蛇座」と「蟹座」になったんだ。
このままだと山岸風花のイメージが良くないからここからは明るいエピソードを紹介。
6月の結婚式「ジューンブライド」にユノが関わっているのはご存じだろうか?。
ユノは、結婚、出産、家庭の守護女神。
ローマ時代には、ユノを讃える祭りが6月に行われていたんだ。
この祭りの月に結婚することは、ユノの祝福を受けると考えられていたため、多くのカップルがこの月に結婚式を挙げることを選んだ。
この伝統は、時代を経ても変わらず、今日の西洋文化にも引き継がれている。
6月は英語で「June」、ユノはアルファベットで「Juno」とこのことからも、ユノが6月の英語名ジューンの語源になっているんだ。
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元ネタが分かるとキャラに愛着が湧く
といった感じで、ペルソナ3のキャラとペルソナの背後が分かるとそのキャラに愛着が湧きやすくなると思うんだ。
予備知識無しでこのゲームを進めるのも面白いけど、そのキャラが扱うペルソナの元ネタが分かれば「なるほどね~だからこのペルソナなんだ」みたいに共感する部分もあるし。
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