アメリカのValve Corporationが運営するPCゲーム「Steam」。
そのSteamを持ち運べるようにしたゲーム機「Steam Deck」。
日本でも発売されることになって、ついこの間の東京ゲームショウで試遊した僕もその魅力にハマった一人だけど、果たして他のハードと競合しないか?。
僕なりに検証した結果を記事にしたので参考にしてみてほしい。
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Steam Deckとの出会いは衝撃的だった
9月に開催された東京ゲームショウ2022でSteam Deckを試遊する機会があったけど、そのファーストインプレッションは衝撃的だったよ、マジで。
Steam Deckは見た目以上に軽かった
Steam Deckって見た目もゴツいからさぞムチャクチャ重いのかと思っていたら意外と軽い。
公式によるとその重量が約669グラム。
一方、ニンテンドースイッチ(有機ELじゃない方)の重量は約412グラム。
「あれ、重いじゃん!」ってツッコまれそうだけど、実際に持ってた時はそこまで重くなかったんだ。
確かに数値的にはニンテンドースイッチの方が軽いけど持ってみた感覚的にはスイッチと同じくらいかそれ以上に軽かったんだ。
携帯性がありながらグラフィックがきれいだった
7インチの解像度1280 x 800のディスプレイから流れる映像は携帯できるゲーム機としてはかなりきれいだった。
東京ゲームショウで試遊した「デビルメイクライ5」をプレイしたけど激しいコンボを決めた時に画面のガタツキみたいのはなかったし、画質がざらつくこともなかった。
他のゲームを遊んだ時に同じ結果になるかは分からないけど、ゲームをプレイしてストレスを感じることはなかった。
意外と持ちやすく操作しやすい
サイズがニンテンドースイッチに比べて大きい分、グリップが握り易くボタンも押しやすかった。
東京ゲームショウで試遊した時は特にボタンが押しづらいと感じることはなかったし。
冷却ファンは熱かった
音量ボタンと電源ボタンの間にある冷却ファンが結構熱かった。
東京ゲームショウで試遊できた時間が15分ほどと短かったのに意外と熱かった。
Steam Deckは持ち運ぶにはデカ過ぎる
ただ東京ゲームショウで試遊した時のも思ったけど、このSteam Deckはかなりデカい。
参考までにニンテンドースイッチとSteam Deckのサイズが以下。
ニンテンドースイッチのサイズ
- 縦102mm
- 横239mm
- 厚さ13.9mm
Steam Deckのサイズ
- 縦117mm
- 横298mm
- 厚さ49mm
数字だけだとちょっとイメージが湧きづらいから部屋にあったダンボールを切ってそれっぽいSteam Deckを再現してみたけど
見栄えはかなり悪いけど、サイズはだいだい合っているかイメージしやすくはなったと思う(横幅は2センチぐらいオーバーしているけど)。
一応、ボタンは書いてあるけどサイズまでは再現していないので悪しからず。
背面パットも書いたけど分かりづらくなってしまった・・・。
このSteam Deckもどきとニンテンドースイッチ(本物)を並べてみるとこんな感じ。
縦幅は10センチぐらいの差しかないけど横幅は50センチ近くSteam Deckの方が長い。
厚みもニンテンドースイッチより3センチ近く厚い。
重さは何とかなるかな?っと思ったけどサイズ、特に横幅が30センチ近くあるから持ち運ぶ際にバッグがかなり圧迫される。
試しに僕が普段から愛用しているユニクロのバッグに入れてみた。
ニンテンドースイッチをそのまま入れることはないから100円ショップのセリアであったケースをバッグに入れると
このバッグはスマートバッグ、つまりそこまで量は入らないけどまだまだ余裕がある。
一方、Steam Deckもどきをバッグに入れてみると横幅と厚みがあるせいか、空きスペースがスイッチに比べて少ない。
バッグのチャックを締めて横から比較してみた写真が下。
Steam Deckの方が厚みが増しているのが分かる。
スイッチ
Steam Deck
ニンテンドースイッチはケースに入れてこの厚み。
Steam Deckも裸の状態で入れることはなく、たぶんケースも発売されると思うから実際はもっとスペースと厚みが増していると考えていいと思う。
このことからSteam Deckは外出先で遊ぶゲームと言うより室内で自分の好きなタイミングで遊べるゲームと考えた方が良いかも。
性能はスイッチ以上プレステ4並み
スペック面ではざっくり言うとスイッチ以上、プレステ4並みと言った感じみたい。
特にグラフィック面では完全にスイッチよりSteam Deckの方が上。
スペック的には携帯できるモデルでありながらプレステ4並みのパワーがあると言っていい。
ただし、「携帯」だけに解像度やリフレッシュレートは携帯モードのスイッチ並み。
- スイッチ(携帯)・・・1280×720
- Steam Deck・・・1280 x 800
- リフレッシュレートは両者60Hz
バッテリーは最大8時間
携帯ゲーム機でプレイする際に気になるのはバッテリーがどれだけ持つのか?。
- スイッチ・・・最大9時間
- Steam Deck・・・最大8時間
それほど差はないけど実際問題、何のタイトルで遊んだかによってバッテリーがどれぐらい持つのか分からないしあまり参考にならないよね。
値段はプレステ5以上ゲーミングパソコン未満
気になる値段をまとめた表が以下だけど
商品名 | 値段(税込み) |
プレステ5 | 60,478円 |
プレステ5(デジタルエディション) | 49,478円 |
Steam Deck(64GB) | 59,800円 |
Steam Deck(256GB) | 79,800円 |
Steam Deck(512GB) | 99,800円 |
GALLERIA RM5C-R35 | 174,980円 |
ゲーミングPCの値段が上を見上げればきりがないから10万円以上は覚悟した方が良い。
プレステ5も値上げの影響で6万円台に突入しちゃったよ・・・。
一方、Steam Deckは6万弱から10万弱とレパートリーが豊富だけど、ストレージ容量が少ない64GBを買うより容量の多い256、512GBモデルを買うのが無難かな?。
Steam Deckがニンテンドースイッチと競合しない理由
もはや携帯できるゲーミングPCみたいな立ち位置にSteam Deck。
そんなSteam Deckとよく比較されるニンテンドースイッチと競合しないと考えている理由が以下。
ニンテンドースイッチはライトユーザー向け
ニンテンドースイッチは「マリオ」を筆頭に「どうぶつの森」や「ポケモン」など比較的ゲームの中では手軽にプレイできるタイトルが多いのが特徴。
一人で遊べる「ゼルダ」もあれば友達や家族みんなで遊べる「マリオパーティー」など多種多様なタイトルが揃っているのが魅力的。
さらにモニターに繋いで大画面で遊ぶこともでるし、外出先で携帯モードにして遊ぶこともできるフットワークの軽さが売りにもなっている。
任天堂独占タイトルが多い
Steamは一部タイトルを除いて「マリオ」や「ポケモン」などの任天堂のタイトルは配信されていない。
よくプレステとも比較されて競合しないのか?っと思われそうだけど、そもそも任天堂は任天堂独自のタイトルも遊べるのが魅力的なんだよね
プレステとスイッチのタイトルをよ~く見るとプレステには任天堂のタイトルがない。
一方、スイッチにはプレステで発売されているタイトルも遊べる。
最近で言うと「バイオハザード ヴィレッジ」がスイッチでも遊べることになったのがビックニュースだったしね。
クラウドバージョン(ネットに繋いだ状態でプレイできるシステム)と言う限定された状態でのプレイではあるけど、今までプレステでしか遊べなかった作品がスイッチでもできるようになっている流れは主流になりつつある。
つまりタイトルのラインナップから考えると競合することがない。
Steam Deckはガチゲーマー向け
Steamも多種多様なタイトルが多い。
みんなが知っているメジャータイトル「龍が如く」、「FF」からあまり聞きなれないインディーズも抱えているのが特徴。
またソフトの購入はダウンロードしてプレイする形で頻繁にセールも開催されている。
コントローラーやヘッドセッドにも力を入れているのもSteamの特徴。
「性能も良くしかも持ち運べるゲーム機」Steam Deckはスイッチとよく比べがちだけど発売されているタイトルも違うし、持ち運べるゲーミングPCと考えるとむしろプレステ4、5と競合する可能性の方が高い。
ユーザーがSteamに求めるスペックなどは任天堂よりソニーに近い考え方じゃないかな?
ガッチガチのゲーマーはゲーミングPCを使う
もっと言うとリアルガチのゲーマーはSteam DeckじゃなくてゲーミングPCを買うと思うんだよね。
確かに値段ではゲーミングPCの方が高いかもしれないけど、機能性を重視するならゲーミングPCの方が良く柔軟にカスタマイズできる。
ハード面はもちろんデバイス、キーボードやマウスなど出費はかかるけどその分、自分にあったスタイルでゲームができるしグラフィック面でもモニター次第でかなりきれいになる。
僕はゲーミングPCを買うほど軍資金に余裕はないけど、資金面の問題が解決出来たらゲーミングPCを買う可能性がかなり高い。
ま~動画配信しないならプレステ5でも十分なんだけどね。そのプレステ5がどこにも売ってないし。
追い詰められているのはプレステ5
ここで追い詰められているのは任天堂じゃなくむしろソニー側。
国内に限らず海外でも供給が間に合っていないみたいだし、Steam Deckと競合する可能性の方がまだあり得る。
その理由が以下。
- プレステと被る作品が多い
- プレステ4でも遊べるタイトルが多い
Steamとプレステ4、5対応ゲームが被っている
スイッチがSteam Deckと競合しないと考えているのはスイッチ、つまり任天堂独自のタイトル、ライトユーザー向けのタイトルが多くを占めているから。
逆に言えば世に出るタイトルが被れば競合する可能性が高くなる。
それがプレステ4、5のことを指しているんだ。
「FF」から「龍が如く」等々、よく見るとSteamとプレステのタイトルは被っているケースが目立っている。
プレステ5を買う理由を説明するのが難しい
「それを言い出したらXboxも同じ事じゃん」ってなるけど、確かに世に出ているタイトルはプレステに限らずXboxにも対応しているプラットフォームもあるしこっちとは競合しないのかって話になる。
ただプレステとXboxの違いはプレステは今もプレステ4に依存していること。
プレステ4が発売されて8年経ち未だに現役のハード機としてメインで活躍して一方、プレステ5は2年経過したという所。
プレステ5のは今もユーザーの手に届いていない話も聞くし、追い打ちをかけるように2022年9月15日に5,500円の値上げが発表されディスクドライブ搭載版が60,478円になってしまった。
今も抽選形式で発売されている状況でいつ自分の手元に届くか分からない時代。
プレステ5を諦めてXboxに流れるユーザーがいても不思議じゃない。
タイトルもプレステ5独占タイトルが少なく、「バイオハザード RE:4」もプレステ4向けに発売されることが発表されたし。
ソフトを作る側からしたらプレステ5独占タイトルにして世に出すには厳しい判断になるのでは?っと勝手に思っている。
プレステ5の販売台数もちょっとずつ改善されてはいるみたいな話は耳にするけど、お店で陳列されているのを見たことがないから実感がまるでないし。
欲しい時に買えないのはきつい!。
Steam DeckはゲーミングPCが欲しい人向けのハード
Steam Deckの立ち位置は、ゲーミングPCが欲しいけど資金もないし不安も多い人向けのハードと見ていい。
☑ゲーミングPCの特徴
- スペックが高い
- デバイスを選べる
- 値段が高い
- スペースを取られる
☑Steam Deckの特徴
- ゲーミングPCよりは安い
- 持ち運べる
- バッテリー持ちが不安
- ゲーミングPCがあるといらない?
ゲーミングPCのデメリットって考えてみると値段が高いことぐらいで、言い方を変えるとお金があれば全てゲーム機以上に快適にゲームができるんだよね。
Steam DeckはゲーミングPCより値段は安いけど、それ以外はゲーミングPCがあれば必要性をイマイチ感じづらい。
僕はゲーミングPCを持っていないからSteam Deckに魅力を感じているし欲しいけど、ゲーミングPCを持っていたら必要ないかな。
「自分ゲーミングPCを持ってないです。」、「軍資金に余裕がないんですね。なるほど、そんな人に値段を抑えたSteam Deckがありますがいかがですか?」。
って感じでゲーミングPCを持っていない、興味がある人向けのハードそれがSteam Deck。
値段的にちょっときついけど、プレステ5並みに興味があるハードなのは間違いない。
今後のプレステ5の供給がどれだけ潤うかによるけど、プレステ5にとって厄介な存在が出てきた感じがする。
一応、僕は初代プレステからプレステ4まで持っている(あとは5だけ!)一人のソニーユーザーなのでぜひソニーには頑張ってほしい!。
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満足度高め!【東京ゲームショウ2022】レポート 来年に向けての注意喚起!
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