シリーズ2回目。
今回は真女神転生3で主人公と戦い仲魔にすることもできる「魔人」。
実は様々な神話や伝説などからこれら魔人はモデルになっているんだ。
この記事では、そんな魔人たちの元ネタについて紹介してくので、以前から興味があった人はこの記事を参考にしてみてほしい。
なお、魔人は他のシリーズでも登場していたらしいけどあいにくこの作品しかやったことがないので、「3」ベースにして話を進めてくので悪しからず。
魔人とは?
魔人とは何なのか?
魔人はよく神話などでよく聞くので名前自体は知っていた(アラジンなど)けど一体何なのか?。
一旦、ゲームの話は置いといてその定義を調べてみたんだ。
調べてみると「人間を超越した存在」のようだ。
人間にはない能力を持っているのが特徴らしいけど、こっちの「魔神」とよく混同されるが作品によって使い分けされている。
ちなみにこっちの「魔神」は「災いをもたらす神」のことを指す。
では今作ではどういった存在なのか?
共通した特徴が以下より。
- メノラーを狙っている
- 基本的に人間の姿をしている
- 顔が骸骨
- 破魔、呪殺、バットステータス無効など耐性が他の悪魔に比べて優秀
メノラーという燭台を狙っているため主人公の前にたびたび現れる。
また、外見は人間だが、顔は骸骨という姿はどちらかと言うと死神に近い姿をしている。
彼らを倒すのは一筋縄ではいかないが「死兆石」というアイテムを使うことで魔人を作れる。
いずれも優秀な耐性と専用スキルを持っているので、敵だとやっかいだったが仲間にすると頼もしい存在になる。
魔人のモデル
ここからは、それぞれの魔人のモデルになったものを紹介。
マタドール
「闘牛士」を意味する名前。闘牛、牛と戦う人間のことだ。
闘牛は一人では行わず、実際は何人かの闘牛士が攻撃して牛を弱らせるようだ。
- 槍士(ピカードル)・・・槍で牛を弱らせる
- バンデリジェーロ・・・杭のようなものを肩に打ち込む。補佐的なポジション
- マタドール・・・カポーテ(赤い布)で牛をさばいて弱らせ、とどめを刺す
今作では「マタドール」が闘牛士をモデルにデザインされている。
ちなみによく牛は赤い物に興奮すというが、牛は視覚が弱く赤色は認識できないようだ。
ならなぜ突進してくるのかというと、マントの動きに反応しているのだ。
牛が興奮しているのはヒラヒラした動いている物に反応しているんだ。
「じゃあ、赤じゃなくてもいいじゃん」となるけど、これは人間を興奮させるための色らしい。
今作でマタドールが使ってくる「血のアンダルシア」という複数回物理攻撃をする技があるが、これは闘牛の名物が「アンダルシア州」のことを指している。
だいそうじょう
「即身仏」がモデルで「大僧正」という漢字で表され「僧の中で最高位」を意味する称号を持った僧侶のミイラのことを指す。
すごくざっくり説明すると、「僧侶のミイラ」。
疫病や飢饉に苦しむ人々を救うために、自分の体をミイラ化させその遺体が仏としてみんな救う信仰。
僧侶のミイラと書いたが「ミイラ」とはちょっと違う。
ミイラは死後、腐敗処理するが、即身仏はその状態をとどめたものをいうようだ。
ざっくり言えばこれが違いになる。
ただ途中でリタイアする者も多かったようで、ミイラ化せず白骨化したパターンも珍しくないみたい。
また似たような言葉で「即身成仏」があるがこれは「生きた人間が仏になる」こと。
つまり、「即身成仏」は生前の修行によって成仏することを指し、「即身仏」は生前の身体の加工によって死後も自分自身が仏として残ることを指す全然意味が違うんだ。
作中では攻撃時に金色の鈴、「持鈴」(じれい)を鳴らすがこれは「煩悩を払い、清らかな心にする」意味があるそうだ。
ま~主人公は高校生で悪魔だし・・・。
また同じく「煩悩即菩提」(ぼんのう そく ぼだい)中確率でCHARM、PANIC、SLEEPのいずれかにする技だが、「菩提」は「悟り」を意味する。
勝手な解釈だけど、「苦しみや怒りなどのネガティブな気持ちが幸せにもつながる」と解釈した。
この辺りの解釈は自分には難しかった。
ヘルズエンジェル
「地獄の天使」を意味するヘルズエンジェル。
アメリカで誕生したバイカーギャングのことを指しているけど関連性は不明。
情報としてはこれぐらいしかヒットしなかったし。
外見は、ニコラス・ケイジ主演の映画「ゴーストライダー」に出てくる主人公の姿にほぼ同じで車輪が炎なのも同じデザイン。
作中でのスキルは他の魔人と比べてちょっと乏しいかも。
スキル名に頭が「ヘル」=地獄がついている。
ヘルズエンジェルのスキル「エキゾースト」は「排気」を意味する。
ホワイトライダー
「ヨハネの黙示録」第六章に登場する四人の騎士の一人で「白い騎士」の意味がある。
第一の封印が解かれると、白馬に乗り弓矢を手にし、王冠をかぶった姿をで現れる。
装飾品にもちゃんと意味があって弓は「侵入者」、王冠は「征服者」、白馬は「勝利」、「救済」を意味しているんだ。
「勝利の上にの勝利を得られることが約束されている」ってなんのこっちゃって思うけどこれは「支配」のこと。
後述紹介する他の三騎士とともに地上の四分の一を支配する権利を神より与えられている。
作中でのスキル「プロミネンス」は「紅炎」を意味する。
太陽の彩層からコロナの中に立ち上る炎状のガスのことらしい。
また、破魔耐性のない悪魔を即死できる「ゴッドアロー」はおそらく「弓」を持っていることからかもしれない。
レッドライダー
「ヨハネの黙示録」第六章に登場する四人の騎士の一人で「赤い騎士」を意味する。
第二の封印が解かれると、赤い馬に乗り手には大剣を持ち、人々から平和を奪い、互いを殺しあう力を持っている。
赤い馬は血を意味し、内戦、内乱、戦争を象徴している。
この騎士も他の三騎士とともに地上の四分の一を支配する権利を神より与えられている。
ブラックライダー
「ヨハネの黙示録」第六章に登場する四人の騎士の一人で「黒い騎士」を意味する。
第三の封印が解かれると、黒い馬に乗り、手には食料を制限する天秤を持ち現れる。
飢饉をもたらす力があり、他の三騎士とともに地上の四分の一を支配する権利を神より与えられている。
黒い馬は荒廃を象徴している。
ペイルライダー
「ヨハネの黙示録」第六章に登場する四人の騎士の一人で「青ざめた馬に乗った騎士」を意味する。
第四の封印が解かれると、青白い馬に乗って現れ、傍らに黄泉(ハデス)を引き連れている。
他の三騎士とともに地上の四分の一を支配する権利を神より与えられ、疫病や野獣によって殺害する権利が与えられている。つまり「死」を象徴する存在でもあるんだ。
作中でのスキル「ベノンザッパー」は物理ダメージ+POISON効果があるが、毒になるのはこういった疫病や死が元になっていかもしれない。
ところでタロットカードでは死神を連想させる大鎌を持っている描写が多い。
今作でも大鎌を持っているので、こっちのイメージが少し追加されているようだ。
死神が大鎌を持つ理由は、魂を刈り取るためと言われている。
いずれの黙示録の四騎士は世界を「支配」し「戦争」を起こし「疫病」を流行らせ最終的に「死」を促す。
マザーハーロット
マザーハーロットは「ヨハネの黙示録」に登場する「大淫婦バビロン」(だいいんぷ)がモデルになっている。
七つの頭と十本の角を持つ赤い獣に騎乗した女性として描かれている。
女性は赤と紫の衣装で、黄金や宝石などの装飾品で身を包み、自らのみだらな行為で汚れが満たされた「黄金の杯」を持っている。
ゲーム中でも、この杯の液体を飲んだ攻撃モーションがある。
また、大淫婦バビロンと獣は「ローマ帝国」を示す説があるが解釈が様々ある。
- 過去説
これが過去に起こったものとする立場では、堕落しきった女として暗喩されているものの正体はローマ帝国であり、彼女が乗る7つの首の獣はローマ帝国の7つの丘(もしくは7人の皇帝)を示しているとされる。
引用元:ウィキペディアより引用
- 現在進行形説
現在進行形の預言とし、警鐘を鳴らす立場である。 宗教改革者は、大淫婦バビロンはローマ・カトリックであり、教皇は反キリストであるとした。教会組織や祭祀が発展してゆく過程で、祭祀や慣習に古代バビロニア由来の異教的要素が数多く取り込まれることとなり、教会自身が破滅を導くバビロンの悪習を引き継ぐ者に堕ちているとした。
引用元:ウィキペディアより引用
- 未来説
これが未来についての預言とする立場もある。ディスペンセーション主義の高木慶太は、ローマ・カトリック、リベラル・プロテスタント、世の偶像崇拝の宗教の混合したエキュメニズムが、大淫婦であるとした。
引用元:ウィキペディアより引用
いずれもはっきりはしておらず、宗教というより政治色が強い気がする。
ちなみに、この赤い獣は「黙示録の獣」とも言われ別名「666の獣」。
世界を42ヶ月間支配する権利を持ち、人々に苦痛を与え、実はサタンの化身とも言いわれている。
これを題材にしたラルクのアルバム「SMILE」に収録されている「REVELATION」の歌詞はそのまま使われているからラルクファンは要チェック。
666という数字は「不吉な数字」とも言われているが、これも様々な説がある。
- 皇帝ネロ説
自由主義神学の高等批評による聖書学では、ローマ皇帝ネロを指すという説が最も支持を得ている。即ち、皇帝ネロ(Nero Caesar)のギリシア語表記(Νέρων Καίσαρ, Nerōn Kaisar)をヘブライ文字に置き換え(נרון קסר, Nrwn Ksr)、これを数値化し(ゲマトリア)、その和が「666」になるというもの。
引用元:ウィキペディアより引用
- ローマ教皇説
この数はローマ教皇(=ローマ司教)を指すとする説が、反カトリック教会の注意喚起として普及している。それによれば、「666」とはラテン語で「神の子の代理」を意味する"Vicarius Filii Dei"の、ローマ数字部分を足し合わせたものと一致する、という(V=5、C=100、I=1、L=50、D=500)。
引用元:ウィキペディアより引用
など色々存在するが「皇帝ネロ説」が濃厚らしい。
トランぺッター
「ヨハネの黙示録」に登場する「終末を告げるラップを吹く神の御使い」。
実は七人の御使いが存在し、各々ラップを吹くことで違う災いが起きる。
名 | 意味 |
第1のラッパ | 血の混じった火と雹(ひょう)を降らせ、地上の三分の一が焼け、木の三分の一が焼け、すべての青草も焼いてしまう。 |
第2のラッパ | 山のような火の塊が海に投げ込まれ、海の三分の一が血となり、海の生き物の三分の一が死に、船の三分の一が壊されてしまった。 |
第3のラッパ | 「苦ヨモギ」、つまり大きな星(隕石や流星)が空から落ちてきて、川の三分の一とその水源との上に落ちた。 水の三分の一が毒水になって多くの人が死んだ。 |
第4のラッパ | 太陽の三分の一と、月の三分の一と、星の三分の一が壊れてしまい、夜の時間が三分の一になり、昼の時間も三分の一になってしまった。 |
第5のラッパ | 空から星が落ちてきて底なしの穴を開けその穴から「アバドン」と「イナゴ」を呼び出した。 イナゴの群れを率いて5ヶ月の間、死ぬことはないが激痛を与え人々を苦しめる。 |
第6のラッパ | ユーフラテス川に繋がれている「四人の御使い」を解放し、二億人の騎兵隊を連れ地上の三分の一の人間を殺す。 この騎士が乗っている馬の頭は獅子の頭をしており火と煙と硫黄が出ていたらしい。 |
第7のラッパ | 世界を支配したことを告げ、キリスト教以外の者は滅ぼすためあらゆる天変地異を起こす。 |
ダンテ
カプコンの「デビルメイクライ」シリーズのからゲスト出演。
「魔人」のくくりになっているが、これは原作で「デビルトリガ―」という魔人化し能力が上がるシステムから来ているから、ダンテが魔人なのはあながち間違いではない。
外見は「2」の衣装だが、セリフのワードやしゃべり方から「1」に近い性格。
出てくるセリフは「1」、「2」を遊んだことがある方は思わずニヤっとしてしまうワードやスキル名が出てくる。
ある場所でコインの表裏を当てるイベントが発生するが、本当の答えは「2」で明らかになる。
僕が「一番好きなゲームは何?」と聞かれたらまず頭に浮かぶのがこの「デビルメイクライ」。
初めてその存在を知ったのがCMを見た時、一目ぼれしたのを未だに覚えている。
「何だ、このかっこいいゲームは」っと思ったね。
ダンテの名前の由来だけど、これは「神曲」(しんきょく)の作者「ダンテ・アリギエーリ」のこと。
全体の流れとしては「地獄篇」、「煉獄篇」、「天国篇」の3つのパートが存在する。
この作品の主人公もダンテである。
詳しく書くとかなり長くなから省くけどとりあえず、「神曲の作者から来たんだ~」の認識でOK。