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【真女神転生3】コトワリ考察【ムスビ編】

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今回は前回、前々回に続いて真女神転生3に登場するキャラクター、新田勇のコトワリについて考察していく。

新田勇は主人公の同級生でありムードメーカーでもあったけど、なぜ彼が「ムスビ」を創造するようになったのか?。

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【ムスビ】他人を拒絶した個人主義思想

現代的な思想にも見えるコトワリ。

ヨスガやシジマのように、一定の組織化された集団ではなく、その真逆。

むしろ世の中をどうしたいのかといった思想はなく、ただ他者との接触を極力避けた引きこもり型の思想ともいえる。

自分が必要な時は他人を利用し、それ以外はほっといてほしいというのが彼らのスタンスだ(自分勝手な考え方ともいえる)。

実際、ゲーム中でも勇は主人公やヒジリを利用し、あとはさよならみたいな扱いだし。

実は勇が自分の力で何かアクションを起こした描写はほぼ無い。

ただ、個を重視しすぎるため、反対とのつながりが希薄であり、この思想を広めるのは難しいと思う。

個を重視すれば誰でも自分の命はかわいいものだし、劣勢になれば自分だけが生き残れればいいという考えに陥りがちで、組織としての統制や結束力は皆無だ。。

それを組織と呼ぶのは疑問が残る。

ムスビの意味

漢字では「結び」で「人と人との関係」を意味している。

繋がりのようなものかもしれないけど、このムスビとは正反対の意味で皮肉にも見える。

新田勇の性格

リーダー?というくくりが正しいかは分からないけど、このムスビを見出したのは主人公の同級生、新田勇だ。

性格はお調子者っぽく、よく千晶に注意され、オシャレに敏感な年ごろなのか洒落た洋服を着ている。

周りに流されやすい性格でもあるため、今どきの若者らしいところもある。

東京受胎後の世界では先生を心配しある程度の行動力が見えていたが、ある日を境に「他人を当てにできない」と悟り引きこもり型のムスビを見出してしまう。

ムスビを見出した際の彼の姿は人ではなく、上半身のあちこちに人の顔のようなものがうごめいている醜い姿になって変わってしまった。

この姿を見た主人公の心理を見ることはできなかったけど、東京受胎前からの付き合い方を考えるとむなしくも思える。

もっとも、主人公も悪魔になってしまったのでそれらの感情があるかは不明だけど・・・。

そういえば、東京受胎後の世界で千晶と勇は主人公と接触はあったけど、千晶と勇の直接の交流は描かれていなかったね

守護神ノアのモデル

そんなムスビの守護神であるノアは、旧約聖書の「ノアの方舟」からモデルにされたキャラクターだ

ざっくりした物語の概要は、地上にいる人々が悪い行いを繰り返したため、神が大洪水を起こして文明を滅ぼす計画を立てたというもの。

神はその計画の中で、まじめに生きてきたノアと彼の家族、そして動物たちが生き残るために丈夫な方舟を作るように命じた。

ノアが選ばれた理由はまじめに生きてきたことが理由らしいけど、それほどまでに地上には悪い人しかいなかったのか?

そしてその日が来てしまい、大雨が降り注ぎ地上は大洪水が発生しノアたちは方舟に乗り生き残ることができた。

大洪水は40日間続き、150日経ったころに水が減り始め、この方舟はアララト山(トルコの山)に止まった。

洪水が引いた後、ノアは鳩を放ち、オリーブの葉を持ち帰ったことで地上の水が完全に減ったことを確認した。

ノアたちが神に感謝の意味を込めて家畜などを生贄をささげた。

二度と同じような災害を起こさないという誓いの意味を込めてを空にかけたとされている。

これが大雑把なエピソード。

あまり宗教とかに興味のない方でも名前は聞いたことがある人も多いのではないだろうか?

ちなみにノアはこの時600歳と長生きし過ぎ。

ゲーム版のノア

ゲーム中ではこのノアは邪神として降臨した。

見た目は大きく黒い体は船に見えなくもない。

戦闘では夜のオーロラという耐性を変化するのでそれに応じたスキルを所持していることは必須。

ムスビの思想は本末転倒

ムスビは個人主義ではあるけど一方で主人公やヒジリ、ノアといった自分以外の人物を利用した時点でもはや矛盾した思想である。

本当に個人を主張するなら他人の手を借りることはないはずなのに主人公に命令したりするし。

邪神ノアの第二段階になると勇の顔が現れるが、これは他のコトワリの守護神とは大きく異なる形態である。

そもそもこのノア自体も存在が怪しいものだ。

ノア(旧約聖書の)はまじめな人間だったっぽいけど、ゲームのノアは「邪神」となっているし、果たしてこの邪神ノアは本当に神だったのだろうか?。

勇は邪心ノアにただいいように利用されていただけと考えちゃうと、彼は最後まで周りの環境に振り回された人生だったともいえる・・・。

 

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