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【真・女神転生3】元ネタ【鬼女編】

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久しぶりの真・女神転生3にの元ネタ記事。

今回はクロトやヤクシニーなどの種族「鬼女」の紹介をしようと思う。

鬼女とは?

「きじょ」、「おにおんな」とも読める鬼女は読んで字の如く女性の姿をした鬼のこと。

元々は女性が強い恨みや憎しみをもってやがて鬼になったことを指すらしい。

イメージ的には般若がそれに近い。

誤解?されている般若のイメージ

般若といえば角が生えて大きく口が裂け、怖いお面のイメージが強いけど、般若はそもそもサンスクリット語、つまり仏教用語で「智慧(ちえ)」を意味する。

能の演目で「葵上(あおいのうえ)」という演目があり、その際にも般若の面が使われる。

葵上とは?

源氏物語の登場人物で「葵」巻をベースにした演目。

ざっくり説明すると、光源氏の正妻である葵の上たちから受けた侮辱に耐え切れず、生霊となって現れた六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)は葵上を苦しめ生霊は鬼の姿で現れるが最後は法力によって浄化される話。

真・女神転生3では

鬼女となっているけどクロトたちまで鬼女のくくりになっている(女神なのに)。

この辺りの定義が個人的には謎

ダツエバ

漢字で書くと「奪衣婆」

三途の川の岸で渡し賃の六文銭を持ってこなかった、亡者の衣服をはぎ取り、懸衣翁(けんえおう)に渡す老女の鬼。

人が死んだあとに最初に会うのがこの奪衣婆らしい。

懸衣翁(けんえおう)とは?

奪衣婆の隣にいる老人で奪衣婆がはぎ取った亡者の衣服を衣領樹(えりょうじゅ)という木の枝にかけ、その枝の垂れ具合で生前の罪の重さを計るいわば裁判官のような立場。

奪衣婆は閻魔大王の妻であるという話もあるしね。

六文銭の意味

三途の川の渡し賃とされる六文銭。

元々は三途の川は「橋を使って渡る」のがメジャーだったけど、時代の変化によって「船に乗って渡る」考えにチェンジしていったらしい。

「文」は江戸時代の通貨で現代に直すと200円ちょっとぐらいの価値。

安っと思うかもしれないけど、これは貧しい庶民でも救いはあるという考えかもしれない。

ギリシャ神話版の三途の川

似たような話はギリシャ神話にも登場し、古代ギリシアでは死者の口の中に1オボロス銅貨を含ませる習慣がある。

これはカローンと呼ばれる渡し守に1オボロスを渡し賃として川を渡るため。

万が一持っていなかったら200年間さまよってしまうので、それをを避けるための風習らしい。

ターラカ

インド神話に登場するアスラ(神族)の一人で「星」を意味する名。

父はヴァジラナカで、トリプラースラと呼ばれる三人の息子(ヴィドゥユンマーリン・ターラカークシャ・カマラークシャ)がいる。

苦行で得た不死身の体

ブラフマーから課せられた苦行を認められ、「シヴァの息子以外には殺されない体」を手に入れ、天上界・空中界・地上を支配するアスラ王となった。

なんでそんな意味不明な条件の不死身の体って思うけど、当時のシヴァはサティーという妻がいたが、サティーの父ダクシャはシヴァのことをよく思っていなかったらしい。

それが原因で最後は焼身自殺してしまいそのショックで暴れまくっていてそれどころではなかった。

スカンダに倒された

そんな一見不死身に見えるターラカの最後はスカンダと呼ばれるヒンドゥー教の軍神によって倒された。

実はこのスカンダの父はシヴァで、母はパールヴァティー(サティーの生まれ変わり)だったのである。

仏教では

スカンダはヒンドゥー教以外に仏教でも取り入れられ、こっちでは韋駄天(いだてん)と言われている。
スカンダより韋駄天の方がよく耳にするかな?

ヨモツシコメ

日本神話に伝わる黄泉の鬼女で、漢字では「黄泉醜女」と書く。

恐ろしい顔としているけど一飛びで千里(約4,000キロメートル)を走るぶっ飛んだ能力を持っているけど、黄泉醜女といえば伊邪那美(イザナミ)、伊邪那岐(イザナギ)と深い関りを持っている。

見てはいけないものを見た結果

イザナミの死後、自分に会いに黄世の国に来たイザナギへ「自分を見てはいけない」という約束を破ってしまった。

その時のイザナミ体は、腐り果てた姿をしてそれを見たイザナギは逃げ出してしまった。

この時イザナギの追手として向かわせたのが、この黄泉醜女。

確かに足は速いからね・・・

どこか人間臭い黄泉醜女

足の速い黄泉醜女だけど、頭までは良くないらしい。

というのもこの話には続きがあって、追われていたイザナギが蔓草(つるくさ)で出来た髪飾りを投げつけたところ、それがブドウに変化し、湯津津間櫛(ゆつつなくし)を投げたところ今度はタケノコに変化した。

黄泉醜女はそれに食いついてしまったせいでイザナギは逃げ切ってしまったというエピソード。

この話を聞くと、欲に素直な感じがどこか人間臭さをもっていて親近感が湧いてくるね。

ヤクシニー

インド神話におけるヤクシャの女性の総称のことを指すらし。

性別で呼び名が違って男性はヤクシャ、女性がヤクシニーと呼ばれる。

夜叉

漢字では「夜叉」と書かれるけど、鬼の面を持ち、刀を備えて描かれている場合が多い。

メガテン3でも両手に刀を持っているからイメージしやすいかも。

インド神話では暴力的な存在として扱われているけど、仏教では人々に恩恵を与える守護神になっていたりと立場によって扱われ方も違うようだ。

二面性を持つ神

豊満な肉体をもつ美女とし伝えられ、誘惑した男を食い殺す恐ろしい側面を持つ一方、財宝の神であったりと両極端な顔をもっているのも特徴。

ダーキニー

仏教の神で夜叉の一種とされ「荼枳尼天(だきにてん)」のことで狐の精とも言われる。

ダーキニーは集団、荼枳尼天は個の尊格を表すなど数によって呼び名が変わる。

人の最後を見届ける狐

白い狐に乗る美しい天女の姿で現をしている。

通力の能力で人の寿命を6ヶ月前に知ることができ、その心臓を食べると言われる。

ややこしい

ややこしいけど、荼枳尼天が乗る孤と稲荷神の使いの狐を結びつけて稲荷神と同一視された時期があったみたい。

あいにく僕の頭では混乱しっぱなしだったので詳しくは書けなかったけど、違うんだな~ぐらいにとどめてほしいです。

【運命の三女神】モイライ

ここからはゲームでも印象深かったクロト、ラケシス、アトロポスの三女神モイライの紹介をしようと思う。

人の一生を割り当てる女神

モイライは複数形、つまり三女神で紹介する場合はモイライ、単体で紹介する場合はモイラになるけど、元々はギリシア語で「割り当て」の意味がある。

それぞれの役割はこの後紹介するけど、簡単に説明すると以下より。

  1. クロト・・・糸を紡ぐ
  2. ラケシス・・・糸の長さを計る
  3. アトロポス・・・糸を切る

いずれも運命、寿命を表す「糸」が鍵になっているので、それだけは頭の片隅に入れていおいてほしい。

なお、彼女たちはゼウスから人の運命を決める役職を与えられ、その運命は主であるゼウスでさえ口出しできないぐらいの力を持っている。

クロト

モイライの人柱で三姉妹の長女に当たる。

その名は「紡ぐ者」を意味する。

運命は糸の長さや太さ色などで決められると考えられ、彼女が手にする糸巻き棒から糸を出す、故に「紡ぐ者」である。

人間の一生でいう誕生に近い感じ

ラケシス

三姉妹の中で次女に当たりその名は「測るもの」を意味する。

運命の糸の長さを測り、その人間の寿命を決める。

人間の生涯を決める役割かな

アトロポス

三姉妹の三女でその名は「不可避の者」を意味し運命を断ち切る役割を持つ。

姉たちが紡ぎ、測った糸を手に持ったハサミで断ち切り「死」を与える役割を持つ。

人間の最後を決める役割のことだね

ランダ

インドネシアのバリ島に伝わる魔女で「寡婦(かふ)」を意味する。

寡婦とは「夫のいない独身女性」「夫と死別した女性」のこと。

基本的に人間に災いをもたらすドゥルガーだけど、時として人に恩恵与えるとも言われる。

バロンとの関係

そんなランダと対となる存在がこのバロン。

メガテン3でも登場するけど、悪の存在がランダなら災いを防ぐのがバロンとなっている。

そういえば両者は似たような仮面をつけている

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